「私は.......」
その時、ケータイがブーッと震えた。メッセ
ージが来た。1回会話中なので無視しようと
したけど、立て続けに何回も鳴ったので、気になった。
「えっ、なんだろ..」
スマホをリュックから取り出し、確認すると
、
「のりちゃんにメグミ、マミ、奈々..っクラ
スのみんなまで!?」
千代くんからも、そんなに接点の無かった人
達からも...!
「どうして...?」
鳴り止まない音に少し焦りつつ、最初にメッ
セージが来たのりちゃんから見ることにした
。
『ねえ、クラスの美雨見てた人に聞いたよ!
わたしてっきりフラれたかと思って、なんか
そういう風に慰めちゃったじゃん!まああの
短時間で!?って感じだったけど。ていうか
みんなに事情話したから、きっと応援してく
れてるはず。』
5分前に送られたメッセージらしい。
のりちゃんは、分かってたんだ。
『ファイト!』『頑張れよ!』『応援してる
よ!』『菜太郎くんに告白しようとするなん
てやるぅ〜!』『告白頑張って欲しい!!』
『あともう少し。』
千代くんも.....
『菜太郎から連絡あったけどまだ学校いる
って。告白出来たらいっぱいチョコあげる、
まぁ、頑張って。』
「お、どこに行くつもり?」
お姉ちゃんは、分かっているくせにニヤッと
前歯を見せた。
「菜太郎くんのとこ!」
菜太郎くんの事を、完全には諦めていなかっ
たってことを。
と、私がリビングを出て靴を履こうとしたら
、お姉ちゃんがリビングからひょっこりと出
てきて、
「大丈夫、あたしの妹だ!ホラ、いつもの調
子に戻った〜あたしが確証する、でも、名前間違えんなよ!」
お姉ちゃんが親指を突き出した。そしてお姉ちゃんはふざけて
ウインク。
ああ··!
私はじんわり、と思った。
挫折したのも、お姉ちゃんの言葉が決定的だった。でも、··自転車乗れなくて落ち込
んでいた時、
「いや、できる、できる!大丈夫だから!」
って言葉で乗れるようになった事がある。··そんな力、勇気が出るのも、お姉ちゃん
の言葉があってこそ。
それと···
みんなの言葉·····!!胸が震
えて、心がぱあっとどんどん暖かくなってい
って、胸の奥深いところからガアッとパワー
が溢れ出す。
「ありがとうっ...!!」
ウインクが出来ない私は、お姉ちゃんに両目
を閉じて家のドアを閉めて、傘をボンッと開
き、鍵をかけた。そしてまた、走った。ゼエ
ハア言いながら。菜太郎くんに告白をしに。
ーーーと、
「きゃあっ!!」
いきなり滑って転んでしまった。幸い、地面
が乾いているところに転んだが、そんなのは
どうでも良い。
「たた..ってチョコはどこ!?」
私は1メートル先に、ビショビショのラッピン
グ袋を見つけた。

