ふと、ネモはクジラが何を吹き出すのか、もっと見たくなりました。


そこで、コーヒーに添えた角砂糖をつまみ、クジラの口に放り込んでみました。


「あまぁあい!」


クジラがにっこり笑うと、潮のように真っ白い綿あめが吹き出しました。


「僕、甘いものって大好き。こんぺいとうも美味しいけれど、角砂糖も美味しいね」


「僕も大好きだよ!」


ネモは大喜び。


「なんて素敵なんだ!」


綿あめはぼたん雪のように、ゆらゆら舞い降りてきます。
それを次々つかまえて、かたっぱしから食べていきました。