「うあっ、わあっ...!」
あっ。
佐藤さんがカゴを私より強くおして、カゴが
前に倒れたーーそして彼女の足が車輪に突っ
かかる。
危ない!!
ガッシャーーーッッッン!!
派手な音が体育館中に響き渡った。
「うう..イテテ...」
私はバスケットボールを避けながら、佐藤さ
んの姿を探す。
「え....?」
え?
佐藤さんの声が聞こえたと思ったら、視界に
映ったのは佐藤さんの顔。
「わあっ?ごめん避けるね!」
と体を起こそうとしたら、動けない!佐藤さ
んが私に馬乗り状態になってたことに気づい
た。デンッデンッと周囲のバスケットボール
が弾んでいた。
「アハハッ変なたいせー!」
と笑って、佐藤さん、どいてくれる?と言お
うとしたら、
「りりちゃん....」
あれ、顔が近づいてーーーー
キスをされていた。

