幼い記憶は朧げで、まだサンタさんを信じてたあの頃のクリスマスにうちへやってきたハムスターのことも、断片的にしか思い出せない。 ぎゅうちゃん、って名前は、まだ上手く喋れなかった私が可愛いくて抱きしめることを「ぎゅう~」って言ってたのを両親が名前にしたものだった。 「ぎゅうちゃん、ぎゅうちゃん、ぎゅうちゃん……」 恋が実らない悲しさと、思い出がどんどん薄れていく悲しさで、この日私は泣きながらいつの間にか眠っていた。