「なるほど。 それは一理あるな」 と奏汰が言った。 夕食どきに、昼間の英里の話をしていたのだ。 「お前を認めてるから、立場が危うくなりそうだと思って、突っかかってくるんだ。 実際にはキャラが違いすぎるから、全然関係ないのにな」 そう言う奏汰に、 「どちらのキャラが使えますか。 社長として」 と訊いてみた。 新米社員としては気になるところだったからだ。 だが、奏汰は、 「どちらも使えない」 と言う。 「一番使えるのは西和田だ」 「……なんだか西和田さんに嫉妬です」