みのりには悪いけど。そんなん知らねーよ

この綺麗な場所で俺は彼女と触れ合ってる。キスしてるんだから

最高の思い出作り、だ


ふっ⋯⋯。みのりのやつ、息止めてやんの

ったく、ほんとアホだな


「……っはー!!」

「愛してるよ、みのり」


唇を離すと勢いよく空気を吸い込んだ彼女に視線を合わせて告げる

俺の気持ち。伝わってるか?

顔をまた真っ赤にさせて口をぱくぱくさせてる

何か言いたげだけど言葉にならない

みのりがいつも俺がちょっと激しめのスキンシップをするときにする行動

……嬉しがってるんだよなぁ……恥ずかしがってる割に

気持ちが伝わってるみたいでよかった


来年も再来年も、一緒にこの景色、見ような

ずっと俺の隣にいろよ


そんな気持ちを込めて、俺はもう一度、自身の唇でみのりの唇に触れるのだった



.*・゚Fin.