ー放課後ー


俺が音楽室に入ると
美嘉子とさなは先に待っていた。

さ「もぉ!遅いよぉ!」

龍「ん、わりぃ」


ガラッ

ル「みんないるなあ」
鈴「呼んどいて先にいない方がどうかしてる」
千「お待たせ〜」

さ「桜蘭の人なのぉ〜?」

話し方どうにからないのかな

美「呼んだんだからそうでしょ」

さ「そっかぁ」

鈴「それで?優雅、話って?」
 鈴くん、演技がうまいな。
龍「姫に迎えたいやつがいる。」

鈴「美嘉子がいるじゃん」

龍「美嘉子ともう1人。さな」

さ「はぁ〜い!
森崎さなで〜す。よろしくね」

千「どうも俺、翠(みどり)」
ル「流星(りゅうせい)だよ」
鈴「春明(しゅんめい)。」

だれもよろしくはしない、と。


さ「それでぇ誰が総長さんなのぉ?」

龍「みんな幹部だよ、俺は副総長」

さ「総長さんわぁ、」

鈴「そんな簡単に総長は顔を出さないよ」

さ「えぇ、姫ができたのに〜?」

当たり前だろ

龍「忙しいんだ」

さ「まあいいけどぉ
それでさぁ、思ったんだけど、
棗ちゃんって桜蘭のなんなの?」

鈴「棗?棗は、仲間だよ?」

さ「姫じゃないよねぇ?」

ル「姫じゃないよ〜」

さ「ふーん、じゃあなんで一緒にいるのお?
守る必要ないよねぇ?」


千「え?んー。仲間だから。」

さ「実はさ私、少し前から棗ちゃんに
嫌がらせされてるんだよぉ?」


あー。やっぱ無理だわ

さ「だから、姫になったからこれからもっとひどくなるかも。私、怖いよ」

…。


龍「自分で言っといてなんだけど
俺無理だわ」

美「私も。」


鈴「だから言っただろ。」


龍「森崎さな。桜蘭に入って嘘をつくとは」

さ「え?嘘じゃないぉ?」

千「論外」

龍「俺らの情報管理ハッキング力なめるな」

さ「えぇ、なにそれ。」

龍「よって桜蘭の裏切り者とする。」

さ「裏切り者?誰も裏切ってないよぉ〜」

千「棗を裏切っただろ。」

さ「棗ちゃんは仲間じゃないもん
それに裏切られたの私だもん」

ガラッ

誰だ!?こんな時に。


「うるさい下の階に響く。」


龍「棗?!」

このタイミングで。

鈴「棗。」

「森崎さな
私の仲間に手を出すな」

棗、。


棗はキレているのか、いつもの澄んだ黒い目は少し赤みを帯びていた。

さ「何言ってるの?姫でもないくせに。
私桜蘭の姫になったのぉ

だからもう、私の仲間よ?」

驚いた顔をした棗。

流石に、話の内容まで図書室に
聞こえてなかったか


「鈴、今の話は本当?説明して」


森崎は嬉しそうに笑った


鈴「彼女が姫になったのは本当だよ」

さ「ね?言ったでしょぉ?」

勝ち誇ったような笑い方がとてもイラつく。

こいつの態度にイライラしてる棗を見て
みんながだまる。


そこに響く棗の低い声。


「誰が許した??」



さ「優雅くんが副総長なんだって〜
だからぁ、優雅くんにたのんだんだぁ」




(そっち側)
お前は 森崎側 なのか




とでも言いたそうな棗の目は
俺へ失望したかのように黒く染まった。







ちがうよ棗


ちがうんだ。




鈴「あいつなりに考えたんだ。棗。
訳は後で話すよ」


鈴。ありがとう。


「そうか。
森崎。悪いが総長がお前が姫に
なることを許さないから
桜蘭から出てけ」


さ「はぁ?うるさいんだけどぉ。
私も桜姫だからぁ。命令しないで?」


鈴「悪いけど、総長命令だから、森崎さん」


さ「本当に総長が言ったかもわかんないんだなから、私は嫌だぁ。なんならその総長様呼んできてぇ?」



鈴「それは「ここにいるだろ」棗!」

棗…

さ「は?」

俺らのせいで正体を明かすの?

俺のせいで。

「私だよ、桜蘭の、総長」

さ「ははは笑笑
頭おかしい笑
嘘はやめなよ。」



鈴「総長に逆らうことは許さないよ」


さ「は、嘘でしょ?」

棗「早くここから失せろ」

棗は世界最強。
棗はあの時みたいに、目が赤くなった。

森崎はそれをみて顔を青くして走って逃げた。

「んで、説明してもらおうか。」

怒ってるんじゃない、
失望した棗の声がひどく刺さる。

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