きらside


棗が俺を心配して探してくれた。

それだけで口角が上がる。

っと、こんなことしてたら授業遅れちまう。




次は体育か。



グラウンドに行こうと下駄箱に行く。

もう点呼が始まりそうなのに
下駄箱には鈴木大がいた。


おれはこいつとは話したくない。
別れたとはいえ、棗の元彼。

「…」

大「…きらくん。だっけ?」

こっちは見ず、靴を履きながら話しかけてきた

「そうだが」

大「邪魔はしないでね。」

「は??」

なんの?
そう言おうとした時には
もう鈴木は靴を履き終えて
グラウンドへ走っていた



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点呼は遅れた。でもまあ欠席じゃないし。


とりあえずきになるのは鈴木。

邪魔?おれがなんの邪魔をした?

先「100メートル走測るから、2人ずつー!」

後のやつらは適当に見てるらしい。

おれは鈴木の近くへ行ってみる。

鈴木は遠くを見ながら鼻歌を口ずさんでいた

近づくにつれはっきり聞こえてきた

大「君の神様になりたかった…」

!?!?

「それは…」

大「ん?あ、きらくん」

こいつ棗が歌ってた歌。

「今の。」

大「ああ。好きなんだ。」

まさか、棗がこいつへ歌った歌?!

棗、まだこいつのこと…
可能性はなくない。けど。
「邪魔ってなんだよ」

鈴木はやっぱりこっちの方に顔を向けずに言った、「棗のに決まってるだろ」

そう言って先生の方へ走っていく。


棗の邪魔?
俺が?


そんなわけない


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