「……違う」 ぶっきらぼうにも言って、 私の腕を引いて、不意に胸の中に閉じ込めると、 「……おまえと、イヴを過ごしに行くんだ」 耳元に囁かれた。 「…えっ、私とって……」 本当なの?とも感じて、顔を見上げると、 「……温泉に行く。だから、用意しろよ」 顎に手が添えられて、チュッと小さく口づけられた。