ーーデスクに頬づえをついて、考えていた。 「……栞は、クリスマスに何をしたら、一番喜んでくれるんだろう……」 ぼんやりと考え込んでいると、 「……社長、一条社長」 誰かに呼ばれていることに気づいた。 「…ん?」と、顔を上げると、 「何かお考えごとでしたか?」 目の前に、永井秘書が立っていた。 「…ああ、いや…」 軽く誤魔化して、 「何か、用か?」 と、平静を装った。