すると先生は全然かぁーとつぶやき




「でも、本当にありがとう」




そう言いながら更に俺の手をギュッと握って



ニコッと微笑む先生。




「いんだよ……」




俺は先生を抱き締めようとした。





しかし






――――ブーン♪―――――



「チッ」



今来る事ないのにやって来たタクシー………。





「来ちゃったね」




「来ちゃいましたね」




でもいいっか!




ギュッ
俺は先生を抱き締め




「俺、本当に全然だから気にしないで」




「……解った」




そしてタクシーに乗り込む先生。




「必ずメールするね」



「うん。じゃまた後で」


「後でね」



――――バタン♪――――――



タクシーの中から手を振る先生。



俺も手を振るとタクシーは発進し、100m位進んだ所で左折した。





先生を見送った俺は早速





―――プルル♪プルル♪――





「もしもし?」