『慎君?』




あの時俺は愛可さんの声掛けで黙っていた事に気が付いた。



そして



その紙を破こうとしてるのに気が付いた。




でも見直して先生が『来ちゃだめ!』と言ったのが解った気がした。



俺達の事知ってるかもしれない。



先生はそう思ったんじゃないかって……




そしてやっぱり先生も俺と同じくそう思っていた様だ。



書いてなくても、そう思ってしまう威力があの紙にはある。




だから先生が愛可さんの所に行ってもいいのか、悩んでいるのも解るけど……





「愛可本当にいいの?………うん。うん。……でも………えっ!?………」




それから数分後




「山崎君」




俺をじーっと見る先生。



そして



「………愛可に電話させたのって作戦だったのね」





「え!作戦って訳じゃ……」




「作戦よっ!愛可が言ってたもん!」




作戦。



そう言われればそうかもしれない……。