今日ついに天夜と一緒になるのだと思うと嬉しくもありわらわの全てを見られると思うと恥ずかしい気持ちになる

これでようやっと心も体も一つになるのだな…

儀式から1ヶ月と少ししか経っていないのに早いのではないのかって?

ふっ、何を言うておる

普通ならば一緒に添い遂げると誓ったその今宵に誓いを確かめるように抱く又は抱かれるのがわらわ達の一般常識だ

ここまでよう待ったと言う方がしっくりくる

「雪紀…」

お風呂に入って来た天夜は火照った身体を冷まそうと昼間の時より胸元を少し開けており元々の容姿もあってとても色気が出ている

その肌けた胸元に飛び込みたい衝動を抑えわらわが座っている布団へと来るように手で招く

天夜が近づいてくるのと比例してわらわの鼓動も徐々に高鳴っていく

手が震えてきた

緊張…しているのだろうか?

わらわが震える自分の手を見ているとそっと天夜が優しく抱きしめてきた

「……怖い?」

天夜は何を言うておるのだ?

わらわが天夜を怖いと思うわけがない

では、なぜこんなにも震えているのだろう…?

そこで頭に浮かんだ事にしっくりきて震えが治まった

「わらわが怖いと思う時は天夜、其方が居なくなる時今のわらわが震えているのは身体が歓喜によって震えているからだ」