「なんかやばくね?西道」



出ていかなきゃ、だけど俺に何が出来る?


逆にやられるだけーーー


だけどーーーー


「やだぁッ…」


「おい、西道。お前助けたいんだろう。


何を迷う?あの状況見て何やってるんだよ!


お前が助けないなら俺が」


いや、俺が行く。


俺は立ち上がった。


前を見据える。


一歩…………


一歩…………歩み寄る。



あと一歩…………



「やめろー、華恋ちゃんに触るなーッ!」



無我夢中で、男に歩みよりむちゃくちゃに殴った。


「うわ、なんだコイツ!」


男は、なんとか防御するものの、滅茶苦茶な殴りで手が出せない。