触られたくない。


助けてーーー 



「あっ……きらッッ」



涙が頬をかける。
 


ーーーーーバァン!!




何かがぶつかり合う音に、うっすらと瞼をあけた。



目の前の男は、壁にぶつかり倒れていた。



何ーーー?




何が起きたのーー?



「華恋!!!!」




なんで、あなたがここにいるの?



なんで、助けにきたの?



強い力に腕を引かれて、私は"彼の"腕の中にいた。



「晃ーーーーッッ。泣いてるの?」



私は晃の腕の中にいた。