「なんでもないよ~」


笑うしかない俺。


歯がゆい。とても歯がゆい。


「華恋、お風呂行ってこい」


翼が、華恋ちゃんを慌ただしく、風呂に連れてく。

バタン、とドアの閉まる音。


「ひっ、悪魔」


ガタガタ震える俺が見たのはーーー


魔王翼様だった。