由香side



私は、森田由香。
鶴木北中学校の中学2年生。






今は学校が終わり、生徒も少ない放課後の校内。





私のクラスはまだ人がたくさん残っているけど、他のクラスのほとんどは帰ってるみたい。





「おい!!由香!!」




彼は、私がひそかに思いを寄せている同じクラスの須藤拓実。




去年も同じクラスでよく話す仲。




多分、拓実は私の気持ちに気付いてないと思うけど。



「なに?」




「宿題見せて!」



「は?やだよ。」



「由香が見せてくれないと俺、どうしよう。」



「はいはい、分かったから。笑」