黄色いレシート

☆☆☆

教室の中にはすでに数人の女子たちが登校してきていた。


とても賑やかなグループの子たちで、いつも５，6人で集まって何かおしゃべりをしている。


「やっぱり男の人は大人じゃないと嫌だよねぇ」


不意にそんな言葉が聞こえて来て和斗は興味のないフリをしながら聞き耳を立てた。


「だよね！　クラスの男子とか絶対に嫌」


誰かがそう言い、笑い声が起こる。


クラス内にいた数人の男子たちがしかめっ面をしたが、和斗にとってはそれ所ではなかった。


「小学生なんて子供だよね。付き合うなら中学生がいい」


「だよねぇ！　あたしたちからしたら丁度いい年の差だし」


きゃっきゃっとはしゃぎながらそう言われて、和斗は下唇を噛んだ。


女子たちからしたら小学生の男子は子供なのか。


確かに、自分にも身に覚えがあった。


愛花ちゃんに言ってしまった言葉を思い出す。


あんなことを言う同級生よりも、年上の中学生の方がいいっていうのも、理解できる。