「あぁ。自信作だよ」


幸太郎から受け取ったストラップはとにかく可愛かった。


愛らしいタヌキがこちらを見つめているその姿はきゅんきゅんしてしまう。


「あ、あの。いつもいただいているので、ちゃんとお代をお支払いします」


タエが慌ててそう言うと、幸太郎は大きく左右に首を振った。


「いいんだよ。これはタエちゃんがいなかったらできていない作品だったんだから」


「え……?」