「そうです。10年くらい前、この砂浜でこのむぎわら帽子を飛ばしてしまい、その後ここでプロポーズを受けたのは、私です」


明美の言葉に2人は驚いたように目を見開いたが、少女だけは自慢げな顔で「だと思ったよ」と、言った。


明美はしゃがみ込んでその頭を撫でた。


太陽の光で随分と熱くなっている。