「清家、試験勉強はガチでやるんだな」


「多分、今回だけだよ。
やらなきゃいけない理由ができたの」



単語帳を見ながら、安藤だろう声に答える。


「じゃあ、俺が教えよっか?
いろいろ大変なんだろ?」


「安藤……!」


パッと顔を上げて、安藤を見上げる。



「マジ神でしょ!
久我くんが教えてくれなかったから、どうしようかと思ってたところだったの!」


「……そうなんだ」


「うん! だからお願いしてもいい?」


「っ、いいよ。教えてやるよ」



上から目線っていうのは気になるけど、教えてもらう立場になったから、スルーする。


「じゃあ、早速だけど……」



キーンコーンカーンコーン


もう始業の時間か。



「ごめんね。放課後とかに教えてもらちゃってもいい?」


「おう。全然いいよ」



安藤、本当神様……!