「彩葉がいつも迷惑かけてるでしょ?
ごめんね。あの子裏表無さすぎて変態具合がすごいでしょ?」
「ちょっと、ママ……」
「い、いえ。そんなことないです」
久我くん、素晴らしい……!!
「いいのよ。彩葉の前で遠慮しないで。
……今日はもう遅いから良かったら私の家で食べる?」
「そんな! 大丈夫です。
家に帰れば母が用意してくれるので」
「そっか。ごめんね、こんな時間に。
こんな彩葉だけど、よろしくね」
「はい、失礼しました」
久我くん帰り道大丈夫かな……?
「久我くん、駅まで送ってくよ!」
「それはいいから。俺が何のためにここまで来たのか分かってる?」
あ……そっか、あたしを心配して。
「えっと、ごめん。けど、今日は本当にありがとう!!
またね、久我くん!」
「うん。バイバイ」
せめて久我くんが曲がるところまで見送ろう。
久我くんが曲がるのを確認して、あたしは家に入った。



