「あなたが噂の……!
本当に可愛いね~!!」
「はい!?」
あたしが可愛い……?
「あ、ありがとうございます」
よくわからないが、とりあえず流そう。
「彩葉ちゃん、私は久我 万里加(まりか)!
恭弥の姉で、2年3組なの!!」
「よろしくお願いします……」
あたしは久我くん姉の勢いに圧倒される。
こんな大人っぽい人が一個上……。
姉とかいっても、大学生ぐらいだと思ってた。
「姉ちゃん。そろそろ行けば?」
「あら、そろそろ応援合戦じゃん!
じゃあ私はこれで。
また今度ね、彩葉ちゃん!」
「あ、はい! また……」
スタタタと久我くん姉……万里加さんは白組応援席の方向へ戻っていった。



