「ほんと、恭弥はいつになったら彼女ができるの?
顔も良く……はないけど、悪いわけじゃないし、ちょっと頑張ればイケるんじゃない?」
「うるさいよ姉ちゃん。だいたい昼休みに呼びつけてなんだと思えば、俺の悪口じゃん」
あー、呆れてる声もかっこいい。
口調からして慣れ親しんでいる相手だな……
……って今なんと言いました?
んん? お姉ちゃん?
「お姉ちゃん!?」
久我くんと久我くん姉があたしの声でこちらに視線を向けた。
あ、やば……思わず口にしちゃった。
「清家さん……」
「ごめん、驚いてつい……
聞くつもりなかったんだけど、偶然耳に入って……」
ごめんなさい。
聞く気満々でした。
「清家さん……?」
「あ、はい。あたし清家です。清家 彩葉です」
久我くん姉があたしを上から下まで隅々まで見られて、なんだか身動きができない。



