男子の徒競走が終わって、久我くんがいるところへ向かう。
「お疲れ久我くん!
3位ってすごいね〜!!」
「清家さん青組だよね……?
俺応援しても大丈夫なの?」
「そこは気にしない!
あたし応援団だし、応援するのがあたしの役目で……」
それはさっきもなっちゃんに言われたこと。
恥ずかしくなって、あたしは慌てて言い訳をする。
でも、良いような言い訳を思い出せずに詰まってしまう。
「……応援する相手間違ってるよ」
久我くんは苦笑いを浮かべた。
「ですよね……」
あーもう!!
久我くんと同じクラスになりたかった!!!
そうしたら……
久我くんを声の限り応援できる。
久我くんからも応援される。
……久我くんのそばにいれる。
「清家さん?」
「あ、ううん。なんでもない」



