「清家! あの地味に告ったってマジ?」
「安藤までそんなこと聞くの?」
なんで、どいつもこいつも気になるのよ。
でも恋愛話は誰だって、気になるよね。
「そうだよ。告ったよ!
久我くんを地味と言うのではない!
……あ、久我くんに野口さん返さないと!!」
じゃ、行ってきます。となっちゃんに告げて、隣の教室に向かった。
隣の教室に着くと、ドアは空いていたから「失礼します」と足を入れた。
お、のんちゃん発見。
のんちゃんは中学一緒だった子。そして、のんちゃんもオタクな方で結構息が合う。
「のんちゃん、このクラスに久我 恭弥くんっている?」
「久我? えっとー、あそこにいるよ!
彩葉、頑張ってね!」
「あはは、ありがとう」
おー、他のクラスまであたしのこと広がってるのか……。
あたしって結構大胆なことしてたんだな、と今更恥ずかしくなる。
のんちゃんが指した方向は窓側から2列目の一番前だった。



