次の天気は晴れかと思いきやまさかの大雨。
初恋が始まったっていうのに、
雨、かよ。
しかも、傘忘れたし。
「びちょびちょ……」
「彩葉ちゃん、大丈夫!?」
教室に着くなりそう言うあたしに、なっちゃんがタオルを持ってそう聞く。
なっちゃん……あなたは天使ですか?
「なっちゃーん!!!」
「あ、そうだ! 彩葉ちゃん!!
久我くんに告白したって本当!?」
あたしは抱きつこうとしたけど、なっちゃんにするりとかわされる。
そして、あたしにタオルを渡して、ふと思いついたのか、なっちゃんがキラキラした目で見つめてくる。
なっちゃん、ついに小悪魔になったか?
なんて、思ったけどすぐに忘れた。
いや、正確にはそれより頭に占められるものが新たに出てきた。
久我くん……?
こくはく……?
こくはく、コクハク、告白……
告白!?