なにその可愛い質問は……!



「さあ、どっちでしょう?」



だけど、簡単に教えちゃうとつまらないので、ちょっとした意地悪を仕掛ける。



「まあ、どっちにしても
俺が彩葉を好きなのは変わりないから」


「……!」



久我くん今……


あたしのことを好きって言った!?



「どうしたんだよ……急にニヤニヤして」



久我くんがそう言うのなら、あたしは今ニヤニヤしているだろう。


でもそれほど嬉しいんだよ、久我くん!



「安心してね!
あたしも久我くんが大好きだよ!」


「……レオ君よりも?」


「そりゃあもちろん!」


「ん、良かった」



もう意地悪なんてやれない……!



こうして、あたし達は自然に手をつないでのんびりと歩いたのだった。



それにしても


安藤のことといい、高峯のことといい、



あたしは人の名前を真面目に覚えた方がいいかもしれない。