「安藤と美琴だったらお似合いだね」
「ん、ありがと」
案外可愛いところもあるもんだ。
「だから、お前を名前で呼ぶくらいで美琴が振り向くわけないだろ?」
「でも、美琴って呼んでるから仲は良いんじゃないの?」
「初めて会った時にそう呼べって言われたんだよ」
あたしも同じこと言われたわ。
「まーお前が久我一本道だから、すぐ吹っ切れたよ。
お前ぐらいの一途さだったら、逆にスカッとするわ」
「それはどーも」
安藤を名前呼びか……でもやっぱり
「あたしが頑張るからいいや。
ありがとうね安藤」
久我くんを不安にさせたくないから。
自分で頑張ってみよう。
始業式が終わって、今日はなっちゃんと帰る約束をしている。
久我くんも高峯と帰るようだし、問題はない。
「彩葉ちゃんとクラス離れちゃったね」
「悲しいけど、高峯と同じクラスで良かったじゃん」
「うん! レオ君と一緒は嬉しい!」
……レオ君?
「なっちゃんいつからイケメン学園好きになったの?」
レオ君と同じっていうのがわけ分からないのですが……。



