「清家さんっている?」
「小波さん……?」
意外な訪問者に驚かずにはいられない。
「いた! ちょっと話してもいい?」
にこりと笑う小波さんに女子のあたしでさえにドキドキしてきて……。
久我くんもこういうところに好きになったのかな……なんて。
「うん、いいよ」
……漫画でよくある展開の集団リンチではなさそうだし。
笑顔に寒気なんて感じないし。
あたしは頷いて、小波さんについてきた。
「私のことは美琴でいいよ」
名前まで可愛いなんて……もう名前で負けた。
「うん、わかった美琴」
「うん、彩葉」
あれ……仲良くなれた?
でも一体……用事はなんだろう。
着いたのは体育館の前だった。
うわ……寒い。
それに次の授業は体育だから、体操服持ってくればよかった。
とわずかの後悔を胸に体育館の前に立ったあたし。



