「じゃあ彩葉ちゃん!
小波さんに負けないくらいとっておきのチョコを作って久我くんの胃袋掴もうよ!」


「うん!!」



まずはバレンタイン。


よーし、がんばるぞ!!



だけど……



『現状打破するにはこれしかないと思うよ』


この言葉があたしの頭から離れることはなかった。



ううん、これは後にすればいい。


あとで考えればいいだけ。




だって何が起きても


あたしは久我くんのことが



大好きなことには変わらないから──







Act 10 オタクはイケボ男子に恋をしました