「あたしさ、久我くんと友達に戻りたい!」
「え?」
「図々しいのは分かってるけど、久我くんのことはもう好きじゃないから、今度はお互い友達から始めませんか?」
久我くんのことは好きじゃないっていうのは嘘だけどね。
そうじゃなきゃ、友達に戻れないから。
だから今でも続く胸の鼓動も久我くんに伝わらないようにしないと。
「……うん、清家さんと友達の関係が一番心地良いなって思ってたから嬉しい」
久我くんの笑顔が悲しそうに見えるのはあたしだけだろうか。
「そっか、それなら良かった!」
あたしは気にしないことにして笑った。
……久我くんに嫌われてるって思ってたから
友達に戻れるっていうなら
前ほど嫌ってはないって捉えても大丈夫かな?
中間テストの時だって、あたしが負けたら、久我くんと一切関わらないようにするっていう約束があったからね。
もし負けたとしてもそこはあたしの意地で久我くんに話しかけるし。
まー、約束破っちゃうことになるけど、あたしの欲の方が勝ってるから気にしないでおこう。
「じゃあ改めてよろしくね、久我くん」
あたしは手を差し出して、握手を求めた。
久我くんはその行動に目を見開いたが、
「うん。よろしく」
すぐに目を細めて微笑みながら頷いた久我くんと握手をした。



