「あ、そうだ! 体調大丈夫だった?
誕生日プレゼントも今日渡そうって思って……」
「本当に? わざわざありがとう!」
26日……クリスマスの次の日。
なっちゃんと遊ぶ予定だったんだけど、ちょっとした熱が出て今度にしようって言ってたんだっけ。
と同時に安藤のことも思い出す。
「彩葉ちゃん、何かあった……?」
「ううん、何でもないよ!」
「嘘だ。彩葉ちゃん悲しい顔してるよ?
明日で新年になるんだから」
「なっちゃん……大丈夫だよ!」
あたしが笑顔でそう言っても、なっちゃんは眉を下げたままだった。
「私は……彩葉ちゃんの友達、ううん親友だよ。何があっても、彩葉ちゃんがどんなことしちゃっても、
私は彩葉ちゃんのことが大好きだから……」
それはあたしの方だよ……!
「彩葉ちゃんがどうして悲しい顔をしてるのか教えてくれる?」
優しい瞳で見上げて、諭すようにあたしに尋ねるなっちゃん。
「あたし、最低なことしちゃったの。
……それでも嫌いにならない?」
「もちろん! 私はずーっと!
彩葉ちゃんの味方だよ」
「ありがとう。……実はね」
あたしはなっちゃんに全てを伝えた。
「……という訳なの。
嫌いになったら言っていいからね」
安藤の告白を踏みいじって。
それなのに安藤が謝って。
あたしはどれだけ安藤にひどいことをしたんだろう。



