そのまま冬休みを迎えた。
俺はバイトに明け暮れる日々だ。
周りのバイトの友達はどうやら彼女や彼氏がいたりと、クリスマスをやたらに空けたがっている。
俺は特に希望はなかったから今日はクリスマスだけどバイトだ。
「久我くんすまないな、こんな日にきてもらっちゃって」
「いえ、全然大丈夫です」
今日いつもより長く勤務時間を増やし、仕事に徹する。
そうすれば、今欲しい本が買えるから。
あ、でもそろそろ棚の本が一杯になっちゃうな。
「本当に本が好きなんだね」
「はい。俺の唯一の趣味です」
「ははっ、唯一っていうのは寂しいな!」
サーフィンが趣味で、制服姿は日焼けのせいか似合わない。
こう見えても本に一番似合わないこの人は店長だ。
「そういえば、あの嬢ちゃんはどうしたんだ?」
「嬢ちゃん?」
「ほらほら、お前と同じ高校の女の子!
前一緒に帰らなかったか?」
「……!」
それは清家さんだ。



