『久我くんの全部!』
清家さんが"俺自身"のことをちゃんと想ってたってことは、
少し考えればわかったことだった。
「あたしは久我くんが好きだよ。
声だけじゃなくて、久我くんが好きなの、好きなの……」
なのに、俺は清家さんの気持ちを踏みいじって……最低にもほどがある。
「それさえも伝わってなかった……?
あたしの気持ちはその程度にしか想ってなかったんだね……」
ごめん、清家さん。
「……ごめんね久我くん。迷惑かけたよね」
頼むから謝らないでほしい。
……ってどこから目線だよ。
「清家さん、ごめ「これからは話しかけないようにするね。久我くん今までありがとう」
謝ろうしたけど清家さんに遮られ、一通り言い終わったらそそくさ社会準備室から出て行った。
しんと、静かになった準備室。
これで俺は今までの生活に戻れる。
清家さんに出会う前の生活に戻れる。
俺は今まで、平穏無事な学園生活を望んできたはずだ。
なのに、なんでこんなに心が空いたかのような気持ちになったんだろう。



