12月の中旬。
季節はいつの間にか雪が降る季節を迎えてマフラーと手袋が必需品になっていく。
そんな日の放課後に清家さんを呼び出すことに決めた。
「清家さん、いる?」
俺が1組の教室を覗き込み、清家さんの姿を探す。
「久我くん!! どうしたの!?」
嬉しさ全開で尻尾ふってる犬みたい。
「いや、ちょっと話があって……」
きっとそんな清家さんを見るのは今日で最後だ。
「ん? 話?」
告白を断るのにここでは流石に出来ない。
人がいるから清家さんが目立ってしまう。
「ここじゃアレだから、場所変えよう」
「分かった!」
……笑っている清家さんを見てたら、余計に言いづらくなる。



