12月の中旬。

季節はいつの間にか雪が降る季節を迎えてマフラーと手袋が必需品になっていく。



「……これは何だ?」



そんなある日の朝、いつも通りの時間に登校して下駄箱を覗いてみたら、紙が入っていた。


紙……なんだこれ?



「恭弥、どうしたの?」


「あ、いや……」



校門で偶然会った高峯に声をかけられ流れで一緒に教室まで向かうことになった。


俺、何かしたっけ……。


もちろん心当たりもなく、とりあえず紙をポケットに入れて、高峯の隣を歩いた。



教室に着いて、紙を取り出して、それに書かれてある文字を読む。



『今日の放課後、1年2組で待ってる』



……はい? これは本当に何だ?


字が綺麗だからきっと女子かな。


清家さんはもっと丸っぽい字だから彼女の仕業ではないと思う。



告白は……絶対に有り得ない。



となると、清家さん信者の人かな。


たまに女子でも清家さんの信者いるし。


それで、調子乗るなよとか言われて女子に集団リンチを食らったり……。



いろいろパターンを考えでもこれだという結論が思い浮かばないうちに放課後になった。


一回高峯に聞いてみても、知らないと返され途方に暮れている。


集団リンチだったら即刻家に帰りたい。



そう考えているうちに、教室からどんどん人がいなくなる。