『彩葉ちゃんっていつもすっぴんでしょ?
それでも可愛いけど。
だから化粧したら、怖いものなしだよ!』
……という、なっちゃんの計らいで最初の作戦はメイクアップのようだ。
「なっちゃんってメイクよくするの?」
なっちゃんは学校でメイクはしない。
ふたりで遊ぶ時もメイクをしないのがほとんどだ。
「私も最近なの。高峯くんに可愛いって思われたいから最近メイクの勉強してるんだ」
なっちゃんは「えへへ」って照れくさそうに笑う。
あら、可愛い。
どうりでなっちゃんは化粧ポーチとか持ってるんだね。
「……それに、相良さんの影響でもあるの」
「相楽さん?」
確かに、相楽さんは毎日メイクしてるな。
割と濃い時もあれば、ナチュラル……だっけ、薄い時もあるよな。
離れてた間にそんな影響受けたんだ。
「うん。好きな人のために毎日メイク頑張ってるって言ってたんだ。
だから、そういうところは見習わないとって思ったの」
「なっちゃん素敵……!」
あたしもふたりみたいに頑張ろう!