あたしはひとつ学んだ。


人は過度の興奮すると鼻血は出るらしい。




「じゃあ、また明日清家さん。
……お大事にしてね」



「う、うん! 本当にありがとう!」



久我くんが苦笑いしながら帰って行ったのを見送ってから、あたしもママに続いて部屋に入った。



「彩葉って久我くんのこと好きなのね。
やっとレオ君から離れる日が来るなんて」



「……うん、どっちも好きだよ。
でも久我くんのは別だからね」



レオ君はファンとして。


久我くんは恋愛感情として。



「はいはい。そっか、がんばってね。
今度はちゃんと家に誘いなね」


「わかった!」



久我くんの声を早く録音したくて仕方ありません。


そして家の家宝にもしたいです。



『"おまえ自身"で決めたなら俺は応援するよ。いつでも俺は味方だから。頑張れ』



「~~っ!」



久我くんの声はただただ尊いです。


今録音しているのはこれだけだけど、もっといろんな久我くんの声を聞きたいな。