「あたし、なっちゃんとまた友達になったよ!」
「……そっか。良かった」
「久我くんのおかげだよ!
あの時久我くんがいなかったら、今のあたしはいなかったと思う」
今のあたしがいるのは、間違いなく久我くんのおかげだ。
どうしてもその感謝を伝えたかったんだ。
「いや、俺は何も……」
「ううん。久我くんがオタクのあたしの方が好きだって言ってくれたから、勇気が出たんだ」
あたしは久我くんに向き直る。
「久我くん、本当にありがとう!」
やっぱり久我くんが好きだなあ。
「……っ」
「どうしたの?」
ボーッとしてるような……。
「ううん……なんもない」
「そう? 本当にありがとうね」
「どういたしまして。
また何かあったら言いなよ」
もう家に着いちゃった……。
本当にあっという間だな。
「また送らせちゃってごめんね。
今度改めてお礼させて」
「そんな、わざわざいいよ。
……じゃあおやすみ」



