高峯はそんな俺に苦笑して
「頑張ってね」
と言って、どこか行ってしまった。
頑張ってって……
俺は何を頑張ればいいんだ。
訳が分からずに、高峯の言動に面食らってた。
その日の放課後のことだった。
高峯は今日部活ないからと木下さんのところへ一目散に行ってしまった。
清家さんのことを気にしてたのは本当だとしても、生憎今日はバイトがある。
だから、いつもの通りに本屋に行く時だった。
「お姉ちゃん、俺と楽しいことしない?」
「……アニメズストアなら喜んで!」
道の真ん中で清家さんが不良男子にナンパされていた。
アニメズストアは全国で展開されているアニメの聖地ともいわれる店だ。
アニメグッズ、アニソンCD、漫画、小説、ファンブック、声優の写真集……と清家さんみたいな二次元オタクにとっては夢の国と言っても過言ではない。
あれ、でも今清家さんオタク辞めてなかったっけ……?
今はそこを気にするところじゃない。



