「あと、久我くんってゲームする?」
「え? ゲーム?
普段はしないな。縁日ぐらいしか……」
縁日って、金魚すくいとかそういうの?
「そっかー。
じゃあ、久我くん本屋以外でバイトとかそてる?」
「うん。まぁメインはここだけど、たまに短期バイト入れて欲しい本を買ったりするかな」
そっか、だから……
「ゲームテスターもそれでか……」
「あ、清家さんいたね。
清家さんもバイトするんだって驚いたよ」
「あたしだってバイトぐらいするわ」
あの時の久我くんは幻じゃなかったんだ。
「でもそっか、久我くんってゲームやるイメージないから気になったんだよね」
「清家さんはなんであのバイトを?」
「あたしはパパに頼まれて。そういうの度々あるんだ」
久我くんは「へぇ」と相槌をうつ。
「それに、ゲームするバイトだからね。
好きなことをバイトとはいえ仕事するって楽しいじゃん」
「そうだね」



