なんで、ここにいるの……!?
その人はなんと、久我くん。
久我くんってゲームやるの!?
ナイスマは小説が無いから、本好きの久我くんがここの世界に入る可能性なんて皆無なのに。
突然の展開に戸惑わずにはいられない。
あたしの今の服装はベースが白、袖にピンクのラインが引かれているポロシャツにデニムのパンツ。
ゲームをするバイトだから制服とかは無く、私服でOK。
会社ということがあって、礼儀を正そうと襟は付けた。
……けど、どうみたって勝負服じゃない。
あー。
久我くんが来るって知ってたら、もっと可愛い恰好とかできたのに……!!
そう心でぶつぶつ言いながら、リモコンを器用に操作して敵を倒していく。
クエスト時の戦闘服をとても可愛くしたのは、久我くんの当てつけということは内緒で。
「……あ、すみません」
あたしは画面が突然止まって、近くの社員にそのことを告げる。