星の降る夜、僕は君に嘘をつく。

「心春!?」

私はその声で自分を取り戻し声のする方を見た。

背筋が凍る気がした。
だってそこにはこっちを呆然と見ている環と棗の姿があったんだから。

二人は客席の前から階段を登り私の目の前まで走り寄ってきた。

「ねぇ!心春、心春なんでしょう!?」

「お願いだから答えて!」

二人は泣きそうな顔で私を見てくる。

「――そうだよ。間違えなく私は佐伯心春。
でもあなたたちの知る私ではない。」

私たちの間に沈黙が訪れる。

「これが本当の佐伯心春。

4分の1がフランス人、8分の1がイギリス人、残りが日本人。
お陰で髪も眼もこんな色。
あなたたちとは…」

私は次の言葉を発するのが怖かった。

「――異質なものなの。」

「「「……」」」

だれも口を開かなかった。

「小学校の頃にね。イジメられてた。
純日本人じゃなくてもクォーターならまだましなの。
ハーフの方がいい。