星の降る夜、僕は君に嘘をつく。

公演が終わり解散になったが、ほとんどの部員はまだホール裏にいた。

「さっきの凄かった!」

「ファインプレーだよ!」

棗と環が私の肩を揺すりながら言う。

「うん、ありがとう…」

私は答えながらも椿先輩の背中を探す。

「ん?どうしたの。」

環が首を傾げて聞く。

「ゴメン。」

私はそう言ってホールの方に走る。

舞台脇にも舞台の上にも着替え室にも椿先輩はいなかった。
残る可能性は後1つ。

私は舞台の淵でしゃがみ、手をついて客席にも飛び降りた。

ステージ前を横に通りホールを出る。
そのまま幅の広い階段をおおまたで駆け上る。

最後までたどり着いた時には
私は息がきれていた。
ドアノブを押してゆっくりとドアを開ける。