星の降る夜、僕は君に嘘をつく。

まぶたの奥に光を感じた。
目を開くといつもの天井が見えた。

ピッピッピッ

そんな音がして左を見ると心電図がおかれていて、点滴もあった。

私は口許のマスクをずらす。

点滴の管の先は私の左腕。

左手首には血の滲んだ包帯。

「私…生きてたんだ…」

部屋を見回すとまだ鏡の破片が転がっていて微かに血の臭いがする。

それは私の中のあの時の記憶を彷彿とさせる。

思い出して背筋にゾクリと寒気が襲う。

けれど“ケモノ”は襲ってくることはなかった。
まるで死んだように。

ただ左手首の痛みだけを残して…