「どう?いい曲でしょ。」
私は曲が終わる頃に一馬に聞く。
「あんな可愛いから下手だと思ってた。」
感心したように言う。
「それに曲も全部1から自分で作ってるの。
あ、そうだ。今度サイン会あるんだけど、友達が行けないからもらったから行く?」
私は一馬の手からからスマホを借りて
SGPの公式サイトの“藤嶋飛鳥サイン会開催のお知らせ”と書かれたページを開いて渡した。
「いいのか?」
「うん。てか、もう行かないと!
これ、ありがとね。」
私はコーラの缶を煽り立ち上がった。
私はくしゃりと缶を潰し、出入口にあるゴミ箱に捨てた。
「俺がアピってるの気付けよ…
まあそんな所も好きだけどな。」
一馬がそんなことを言っていたのは私は知るよしもない。



