俺はすぐに全員を起こして回った。

「心春ちゃん…」

母さんがメモを見ながら呟く。

雅人さんが目に涙をためながら頭を抱えてソファに座っていた。

「心春ちゃんに彼氏がいたのは事実。
部活の先輩らしい。
話は聞いた感じだと凄くいい人ぽいし心春が信用してるのはわかってた。」

「最近、心春の様子がおかしかっただろ?
それが“しないといけないこと”に関係してるのか?」

俺は母さんの言葉に続いて声を発した。

「ねえねは!?ねえねはどこにいるの!?」

「ねえねは!?ねえね、いないの!?」

紅蘭と星蘭が泣きながら俺の腕を引っ張る。

どうすればいいのかわからない。

「今は何も出来ることはい。
ゆっくり手がかりを探すしかない。」