星の降る夜、僕は君に嘘をつく。

「父さん、母さん。入るよ。」

桐島君がそう言って部屋に入っていく。

「失礼します。」

私はその後ろについていった。
部屋の中には優しい雰囲気の女性とがたいのいい男性がイスに座っていた。

「父さん、母さん。俺の好きな相手だ。」

「佐伯心春と申します。」

私はそう言って頭を下げた。

「二人とも座りな。」

桐島君のお父さんであろう人に促されて私は桐島君隣に腰を掛ける。

私の正面にあるその顔を見る。

やはりその顔には面影がある。
この人がやっぱりあの人の父親なんだと確信させられる。

「私は翼の母親の薫です。
隣のが私の主人の貴樹です。

どうかよろしく。」

私がその言葉に頭を下げた。

「朝早くに呼び出してごめんなさいね。
今日、用事があってこんな時間に…」

「いえ、大丈夫です。
私も朝の方がよかったので。」

そう、まだ今は午前5時半。
まだ日は上っていない。

「心春さんは翼のことが好きなのよね?」

「…はい、好きです。」

まだ暗い空に星が流れる。