星の降る夜、僕は君に嘘をつく。

カウンターに1通。

私がどこに行くか、落ち着いたら戻ってくるから心配しないでほしい

そのことだけを書いて置いた。

そしてもう1通。

私の部屋にある写真立ての1つの裏にメモを貼っておいた。


誰かが気づいてくれればいいな。
気付いたらきっと私を救い出してくれる。

微かな可能性を信じて私は本当の事情と桐島君の家の住所を書いたメモを貼った。


駅のロータリーに着くと私の目の前に車が停まり、桐島君が顔を覗かせる。
私は黙ってその車に足を入れた。

「家に着いたらまず親のところに行く。
心春のことを紹介する。
その後、心春の部屋を用意したからそこに移動して。」

「うん、わかった。」

私は俯いたまま小さな声で呟く。

「心春、あとこれからは名前で呼んでね。」

「うん。わかってるよ。」

私はどうしても顔をあげる気にならずにずっと俯いたまま話す。